マジックと建築の共通点は。

ANAの機内誌でフランク・ロイド・ライトに関する記事があって非常に良かった。
フランク・ロイド・ライトは著名な建築士である。

僕は大学で建築を学んでいたけれど、建築に人生を捧げようとは思えず自主退学した。

しかし建築は大好きだ。

ものづくり全般が好きな僕。
建築の、意味あるデザイン、スマートなデザインが好きなのだ。

マジックにも通じるところがある。
無駄なノイズはない方がいい。しかし建物が無機質な箱であってはいけない。
建物に持たせた1つの形が、何重にも意味を持たせることがある。
例えば窓を1つ作れば、光を取り入れると同時に熱も取り込むことになる。そして部屋に入った光は、空間を仕切る役割にもなり得る。
マジックも自然な動きの中で、その裏でコトが進んでいるのである。

マジックは難しい。普段演じている中でも、気に入らない箇所はたくさんある。
それを様々な角度から見つめなおしてアップデートしていかねばならない。

アップデートという点に関して、マジックは非常に恵まれている。
毎回、演じる度にアップデートができるのだ。
毎回、実験ができるのだ。

その点、建築は実験回数が限られている。
図面を何回も書き換えることはできるが、実際に家が建ってそれを使っていかなければリアルな実験データは得られない。
建築模型を作って検証しても、リアルな建築物から得られるデータには敵わない。

マジックよりも建築の方が長い歴史がある。
その分、成功データも失敗データもたくさんある。たくさんの研究がなされている。
その先人たちのデータを我々は大いに活用することができる。
建築は物理的だが、マジックは心理的、感覚的なところが大きい。
物理的なものはデータとしてハッキリ残るが、マジックという芸能はハッキリとしたデータが残りにくい。
マジックに関するデータや理論(=それを残したマジシャンの経験)を活かせるかどうかは、マジシャンのキャラクターにもよるし、お客さんの国籍や性格にも大きく左右される。

今回建築に関する記事に久々に触れてビビッと感じたものがあった。
物理的な実験データの積み重ねで、建築はスマートに進化してきた。
マジックにも建築的、物理的な視点を持ち込んで見つめなおしてみたら、もっと進化させられるのではないだろうか。
意識づけをするために、今後も建築分野にアンテナを張っていこうと思う。

マジックも建築も、問題解決するプロセスが非常に気持ちいい。
1つの駒を動かすだけで、3つも4つもの問題を同時にクリアできたときなんかは大きな喜びがある。
建築的アプローチで、僕はマジックをセクシーに進化させていきたい。




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