おわかさんの話。
おわかさんとは、僕の祖母のあだ名である。
ずーっと若々しくて。だからおわかさんと呼びはじめたのだと記憶している。
身長は低いけれど、背筋がピンと伸びていて、とても優しいけれど、凛としていて。とっても素敵なおわかさん。
そんなおわかさんが突然この世を去った。
数日前に姉の結婚式で会ったときにはピンピンしていたのに。
久々に会えてよかった。
子供の頃から続けてきたマジックを見せることができてよかった。
10歳のときにマジックにハマりだして、お小遣いのほとんどはマジック道具に費やしていた。
群馬県伊勢崎市の小さなおもちゃ屋さんで、おわかさんにマジック道具を買ってもらったことがある。踊るハンカチーフ、卵になるハンカチーフ等を買ってもらったことをよく覚えている。
新しく覚えたマジックをよく見せていた。そして子供の雑なマジックに対して「こうした方がいいね」と優しくフィードバックをしてくれた。
おわかさんはいつも味方でいてくれた。僕がマジックへの情熱を絶やさなかったのも、おわかさんがいたからかもしれない。
大人になってから、マジックを仕事にしてからは、おわかさんの前でマジックを見せたことはなかった。
しかし先日の姉の結婚式で、ようやく披露することができた。おわかさんは「上手になったね」と褒めてくれた。
やっぱりおわかさんはいつも優しいなあ。
本当に本当にありがとう。
▼おわかさんとの思い出話
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